「おぉぉぉ、この短期間でよくやってきたね」
僕は思わず、この生徒を褒めていました。
この生徒は嬉しそうに
「ありがとうございます」
と喜んでいました。
「この調子なら、9月までにこの曲は仕上がりそうだね。」
と2人で喜んでました。
この生徒。
ギター自体は2~3年前に購入するも自分でやっててもラチがあかず、つい、1ヶ月前くらいまで放置という方。
ギターの腕は完全初心者。
2週間位前からうちに通い始め、昨日は2回目のレッスンでした。
1回目のレッスンから2回目のレッスンまでの2週間のノビが良かったので褒めていたわけです。
普通、この状況なら、何も出来ずに2回目のレッスンを迎えるのが普通です。
でも、この生徒は違っていました。
どの楽譜でやるのかを決め
YouTubeとかにアップされている演奏動画をみて指使いを覚え
見よう見まねで暗譜してきました。
これ、すごいことですよ。
これで1曲の80%くらいをこなしてきたのだから、すごいことです。
でも、何があったんだと思いますか?
いったんギター自体は諦めてたのに
たった1回のレッスンでここまで自分でやるようになる。
レッスンの質が良いから?
ここで自信を持って「YES!」といいたいけど、今回は違います。
彼は9月にライブを控えているのです。
つまり期限がある。
この縛りが彼を動かしています。
ちなみに、僕はあまりこの手の縛りは好きではありません。
無理してやるとツケが返ってくることを知っているからです。
でも、音楽やっていると自然とこの手の縛りは発生します。
自然と発生するものはうまく使えばいいのです。
その点、彼は勇気を出しました。
何も弾けないのに「文化祭でライブやらないか?」という誘いに乗ったのです。
この勇気も素晴らしい。
それが期限という縛りを決め、彼のポテンシャルを引き出しました。
もし、あなたも期限を決めざるを得ないような話が舞い込んで来たときは飛び込んでみよう。
自分に思わぬ力が秘められていることに気づけるかもしれません。