さっきレッスンをしてましたが、かなり楽しかったです。

この生徒さん、64歳。
10代の頃にギターが思うように弾けずに、ギターサークルで周りからのけものにされてしまった過去を持っておられました。

 

先日、体験レッスンをご受講してくださり、同じ大学だという理由でご信頼いただけた、という今までにない理由でのお付き合いになりました笑

 

体験レッスンのときにギターサークルの話を聞いていたので「どれほど問題のあるギタープレイなのか」と講師としてはやりがいを感じていました。
しかも、大学の大先輩ときたら、程よいプレッシャーもあって、内心気合い入れてたんです。

なのに!

なのになのに!

普通に弾けるじゃないですか。

 

内心「なんじゃそりゃ~」と肩透かしを食らった気分になりながらもじっと話される事を聞いていると違うやりがいを発見してしまいました。

 

要するに、トラウマ型と僕が勝手に呼んでいる状態でした。

トラウマ型というのは本当は弾けるけど、心の中にいるもうひとりの自分が頑なに「弾けないぜ俺は」と言っている状態のことです。
これの厄介なところは本心は「弾けるようになりたい」と思っているのに違う自分が「弾けないんだ、俺は!なぜなら〇〇だから」と説得力の強い意見を持っているところ。

要するに自分の心が統一されてない、というのがその根本です。

 

だから、ビジョン作戦をとりました。

僕のレッスンの基本は生徒さんのできてるところを探すこと。
そして、その出来てるところをちゃんと証明することです。

でも、今回の生徒さんはトラウマ型。
だから、トラウマになっている「過去の体験」をヒックリ返すために、可能性を見せる、ということをしました。

具体的には即興アレンジという技を使いました。
要は、原曲を即興でアレンジして違う形にする、という技です。

カヴァー曲ってありますよね。
あれを即興でやってみせました。

 

すると・・・

「うぉぉぉぉ、めっちゃかっこえぇ!
先生の言っているそのやり方ならそれ、出来ますよね!
めっちゃやる気出ましたわ!
帰って練習します!」

と大成功♪

 

僕も嬉しくなって、互いに次はもっとおもろいことやりましょう、ということで素晴らしいレッスンになりました。

やっぱこうでないと。

 

音楽は苦しいことやって技術を積み重ねて喜ぶのも悪くはないですし、そういうのが好きな人は良いんですが、そんな事をして心が折れてしまったらもったいないです。

この生徒さんも10代のころにやってて嫌になって、60代で復活するまでギターは誇りかぶってた方です。
復活できたからよかったけど、復活してなかったら・・・と考えるともったいないです。

 

音楽にしんどいことはいりません。

よく言われることですが、音を楽しむと書いて音楽です。
楽しくやるのが基本だと僕はおもいます。

とにかく、楽しく、幸せに音楽をやりましょう。

楽しくやると上達なんかあとからスルスルとやってきますから。