よく「音楽を楽しむ」という言葉を耳にします。
音楽は音を楽しむと書くのだから、楽しくないならそれは音楽ではない、なんてのもよく聞きますよね。
私はギターを教えているものとしてこの考えには全面的に賛成です。
しかし、この言葉の意味をちゃんと理解している人は少ないとも思うのです。
あなたはどうでしょうか。
音楽を楽しむとはどういう状況か?
これはわかりやすく、言葉にすることが出来ません。
そもそも「楽しむ」なんていうのは人の感覚的な話だから言葉にできなくて普通だと思うのです。
行為だけ取り上げて見てみたとしても、人と音を合わせたり、曲を作って音源として作品を残したり、ライブやお披露目という場で人に音楽を披露したり、とこれ、全部楽しい行為となります。
しかし、同じ体験をしても楽しいと感じられないときもあるのです。
楽しいと感じられる人とそうじゃない人がいる、という場合もあるし、同じ人が状況、段階によっては楽しいと感じられたり、楽しくないと感じられたり、ということもあります。
誰もがみんな最初から「楽しい」という感覚を覚えられるわけでは無いのが現実です。
しかも、その「楽しい」という感覚は永遠に感じられるものでもありません。
だから、言葉に出来ません。
しかし、音楽を楽しんでない状態なら言葉に出来るのです。
どんな状態だと思いますか?
これがわかれば、その反対が楽しいと感じるために必要な条件であることはわかるかと思います。
じゃあ、楽しくないときはどんな時でしょうか?
それはこんな時です。
他人と技術力を比べている時
音を聞かずに技術ばかりに目がいっている時
自分のこだわりを前面に出しまくっている時
大体、この3つのどれかに当てはまる時というのは楽しいという感覚は得られないものです。
音楽に技術力は必要です。
しかし、技術力の向上が音楽の目的では無いはずです。
音楽に優劣は本当にあるのでしょうか?
あるように感じるときがあるけど、それは本当に優劣なのでしょうか。
fourleafではレッスンのプロセスを通して、こういう音楽の根本部分に自然と答えが出るような状況へ生徒さんを導くように心がけています。
楽しく音楽をやるために出来ること。
それは技術力を高めることだけではないということです。